<04、恋の水面(MINAMOシリーズ)>
藤村の生きた時代、恋は秘め事でした。
その中で、この詩を書き発表した彼の情熱を思うと、現代の私たちが一通り読んだだけの、ただ淡く幼い恋心だけであったとは思えないのです。
表現の自由から、ストレートな言葉が胸に響くということももちろんありますが、隠喩や隠語というものがあるように、包み隠された中にある情緒は想像力を刺激し、胸に より濃く残ります。
このキャンドルは、外から見た色よりも、中にはかなり濃い色を入れて作ります。
そして、ひびを入れることで透明感を出しています。
もともとは、大原美術館さんのモネの睡蓮のお土産物の企画で出来た技法で、私の代表作です。
全てを出さない美しさやエロスを連想させる不思議な存在感があります。
この技法を生み出した苦労話は、ぜひ会場で聞いてください(笑)